なかよしバンド in 鬼ヶ島

なかよしバンドの新潟遠征に、同行させてもらいました。

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会場の「鬼ヶ島」は、店主の吉川さんが10年こつこつ手作りしたお店。
おしゃれでオリジナリティに溢れていて、とってもすてきな空間でした。
気持ちのいいお庭には、ニワトリとヤギ。

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ヤギさん、いい笑顔☆

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ただ付いてきただけの私も、色々おもてなしいただいてしまいました。
地元の素材を使った、手の込んだお料理、
とってもおいしかったです。
ごちそうさまでした。

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40名のお客さんほぼ全員が、はじめてのなかよしバンド。
なかよしバンドの良さが伝わりますように・・・と、
最初はちょっとドキドキしました。
手拍子や、「ちいさな村」を覚えたてで口ずさんで下さったり、
みなさんのあたたかい雰囲気にも助けられて、
とてもよいコンサートになりました。

ありがとうございました。

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# by morinokasumi | 2018-12-16 20:54 | 暮らし

オギュスタン・ベルク先生、来村の記録。


「風土とは、象徴の織物ではなかっただろうか」
オギュスタン・ベルク先生の著書「風土の日本」のなかの、一文。
心に響き、思い浮かぶ布があった。


経糸にカラムシ。
緯糸に麻、アカソ、モワダ、ヒロロ。
カラムシは、昭和村で300年ほど前から栽培され、
当時の生活を支える換金作物だった。
麻もまた昔から栽培し、こちらは布にして、
暮らしの中で自ら纏い、利用してきた。
アカソ、モワダ、ヒロロは山で採取し、
紐にしたり、暮らしの道具に使われてきた。

昭和村の、奥会津の人々暮らしと共にある植物を、織り込んだ布。
織るまでには、時間がかかった。
そのためには、気づかなければならなかったから。
たったひとつではない、様々な植物が、
現代的価値観のような格差なく存在し、
私たちの暮らしと文化を支えている、ということを。

やっと今年の春に織ることが出来た一片は、
気づきであり、道しるべ。
それを介して、ベルク先生の学問に少しだけ触れられたような気がした。

12月2日、仙台でベルク先生の講演会。
先生は、たった今、目の前の聴衆に向き合って、
思考を紡ぎ、言葉を探して話をされていたと思う。
とても誠実な印象を受けたし、本を読む以上に伝わってくるものがあった。
会場はほぼ満員、若い人も多かった。
具体的な方法、のようなものを問う声もあったが、
ベルク先生からの明確な示しはない。
それは、それぞれの状況の中で、実践と思考を積み重ねながら、
一人一人が見出してゆくことなのだろうと思う。
多様で、常に変動し続けるものに対し、自らも柔軟でありながら、
観察し思考し続けることへ導くような、先生の学問。
・・・
あまりよく分かっていないのに、偉そうかな、わたし(笑)
でも、思い違いだとしても、そのように様々に想像させ、
それぞれの課題や疑問に働きかけてくれる先生のお話は、とても面白いと思う。

12月3日、ベルク先生が昭和村を訪問された。
最初に、大岐の天狗神社を案内。
先生は手の平くらいの小さな赤いノートを開いて、最初からメモをとっていた。


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奥さまのフランシーさんは、この天狗神社の、
「ものすごいシンプルさ」が印象に残ったと、夕食時に話された。
フランシーさんは、カナダのケベック州フランス語圏の生まれで、地理学者。
感性を豊かに働かせて昭和村を楽しまれていることが伝わってきて、
すてきな方だな、と思った。
不思議と、言葉の壁を感じなかった。
きっとフランシーさんが、壁を持たないから。

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大芦家で、昼食。
店主の孝雄さんは、所用で留守、残念。
みんなで高遠蕎麦を食べて、ベルク先生たちは、ばんでい餅も。
食後にコーヒー、弘子さんがベイクドチーズケーキを添えてくれた。

ここで、博昭さん曰く「洋子さんはベルク先生に講義をした」と。
そんな偉そうにしたつもりはないけれど、
どうしても、あの布のことを話したかった。
先生の学問に触れることができたような気持ち、
新しい気づきと問いが生まれたこと、
その感動と感謝を、伝えたいと思った。
ベルク先生は、あまり自分の考えを言葉にされない。
わたしのつたない話に、静かに耳を傾けて下さって、何やらメモを取っていた。

「主体性」を絡めて、ちょっとだけ得意そうに言ったところで、
阿部先生が豪快に笑ってくれた。
助かった。
ベルク先生が、どんな風に感じたかは、分からない。
先生は、メモをとり、所々質問をする。
何かを考えている。
今日の何かが、どこかに表れるときが、あるのかな。

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大芦の木地屋集落跡の、畑小屋へ。
最後の住人の引っ越しに伴う観音様の移動に、嶋田さんが立ち会った。
終わっていく集落を、住民が閉じる作法。
博昭さんが、熊よけの声を出す。
ベルク先生も、北海道のやり方だろうか、
合わせて膨らませた手に息を吹き込んで、音を出した。
嶋田さんもそれを真似したけど、うまく音が出なくて、
「熊が弱いやつと思って、逆に来るかもよ!」と笑った。

畑小屋の山の神さまの跡は、いつ来ても独特の雰囲気。
マタイチさんのお家は、また破損が進んだように思う。
さみしさと、さみしさだけではない、何か。

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引き返すとき、行きに見た「無料です」の看板のところで、
止まってみよう、ということに。

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なんと、新聞紙に包まれた大根だった。
無料というのは初めて見ました、とベルク先生。
お金が入っていることではなく、
「あぁ、誰かが持って行ってくれたな」ということに喜びを感じる、精神性。
なんと言っていいか、分からない。
尊いと思う。

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喰丸の立川さんの作業場、かすみ草の直売所に立ち寄る。
きれいなかすみ草が並べてあって、記念写真を撮る。

からむし工芸博物館。
ベルク先生夫妻、「雪ざらし」に興味を持たれたよう。
沖縄では「海ざらし」になることも、お話した。
博物館を開館したときの想い、展示デザインを通してのメッセージを、
博昭さんが説明する。
阿部先生が、展示の変化を感じ取って下さる。
このような施設の多くが、外部の企業に受注して仕上がっていくなかで、
村内の人で協議を重ねて内容を決めて形にした、ということは、
地域の人も知らないかもしれない。
今ある課題と共に、からむし工芸博物館が持つメッセージを、
もう一度みんなで共有すべきではないか、と話をした。

からむし織の里では、偶然、分藤さんが記録映画の撮影をしているところ。
ベルク先生夫妻の買い物のシーンも、映るかも?

昭和村役場、訪問。
舟木幸一村長と、一時間近く懇談。
からむし織体験制度やかすみ草就農で、人が移住する流れについて。
「秋冷の花」の取り組みのことも。
秋が早い、ということはマイナスに思いがちだけど、
その環境を生かしていく、生かす方法を見出していく。

しらかば荘で、夕食をご一緒する。
みなさん温泉に入って、浴衣で席に着かれた。
ベルク先生も、日本酒で乾杯。
フランシーさんはビール。
いろいろなお話、お二人の馴れ初めも聞いた。
フランシーさん、「世は美に救われる」という、フランスのことわざを口にした。
昭和村の風景は、この季節独特のもの悲しい雰囲気、少し寂しげに映ったようだった。
かすみ草やからむしに宿るものが、
その風景を照らす灯火のように、感じたのかもしれない。
サンプルに、とからむしの繊維をお渡しする。
思いのほか、フランシーさんが喜んでくださる。
聞き間違えでなければ、これで何かを作る、と。

九時前に解散。
帰り道、博昭さんと一日のことについて、話が途切れない。
「都会から田舎への人の流れ、それは逆行でしょう」と博昭さん。
「流れに逆らって進むこと、鮭に例えたら、
生まれた場所にかえる、ということだ」と私。
今日感じたことは、すぐに書いておかないとだめだ、と言われる。
生まれた場所にかえる、とは、どういうことか。

ベルク先生と「布」が繋がったとき、思い出したのは、台湾の孫先生だった。
孫先生は、この布を選んだ。
その時は単純に「サンプルとして」だと感じていたけど、
自分が思う以上に、何かあるのかもしれない、と思い直した。
身近な環境にある、様々な素材。
それを暮らしの中で利用するための、
感覚、体感、知恵、工夫、かける時間。
いろいろな物事、環境、人が、記憶が、結びついている。
その関係は、「なにかのバランスを保つ」ことに、重要に関わってくるのでは、
ということを、曖昧だけれども、台湾研修とベルク先生との時間を通して、感じている。




# by morinokasumi | 2018-12-15 07:50 | 暮らし

冬へ。

12月10日。
空の青と、雪の白、澄んだ空気。
きれいで気持ちいいけど、ぼんやり運転していると凍結した路面にハンドルをとられる。

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午後、種苗勉強会。
かすみ草におい抑制のための取り組みを、部会全体で行おう、ということが明確に示された。
普及所の小林先生からはじまり、立川部会長、農協、市場訪問に行った役員の方、
それぞれがそのように明言して、来年度は全員で、と。
感動的でした。

博昭さんは何かを始めるとき、「なんでもすぐに結果は出ないんだ」という。
ほんとうだな、時間をかけて、続けて、この日が来たんだな、と思った。
内容以上にたいせつなのは、
産地がまとまって、新しいことに取り組んでいる、という姿勢だと思う。

全体会終了後、福花園の松永さんから草花の特徴とトレンド、
昭和村の気候を生かした草花栽培についてお話。
分かりやすくて面白い、何か種を蒔いてみようかな、と思わせるような。
かすみ草とは違う、目線と時間軸、働き方。

夜は、種苗会社のみなさんと生産者の15名で反省会。
立川さんのお宅も、草花栽培を検討されているそう。
洋子さんが、
「博昭さんは、いいものを独り占めしないで、みんなで共有しようと情報を提供してくれる。
そういうところが、素晴らしいと思う」と。
うれしかった・・・。
立川さん夫妻の存在、いつもありがたいです。

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今期は、電照栽培や秋の草花栽培もあって、11月半ばまで畑の仕事をしていた。
20日からは台湾研修、戻ってからも行事やお客さんがあって、
そうこうしていたらあっという間に年末で。
台湾出発直前にあった葬儀のこと、本当だったのかなぁ、とわたしが言うと、
博昭さんは、似た背格好の人見るたび、彼だと思っていた、と言った。

来年蒔く種のことを、考えている。
きっと、いい花を育てたい。


# by morinokasumi | 2018-12-11 22:41 | 暮らし

夏の終わり。

暑くてがっかりするような毎日から、空気に秋が感じられるようになってきました。
やっとすこし、ほっとできるかなぁ。

からむし、今年は畑の面積を減らして、お盆前に終了できました。
写真は、最終日に引いたもの。
ちょこちょこ赤味があるけれど、感覚良く引けました。
なんだかやっと、からだに根づいてきてくれたのかな、という。

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セイイチさんにも、例年通り手伝ってもらえました。
よかった。

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自分が使うのと、ちいさなワークショップとか、手土産にしたり、人に譲ったり、
そういうので、使い切れるくらいの量。
身の丈に合っている感じが、ちょうどよく、ほっとする。

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ちょっと疲れが出て、2日間かすみ草に触らないでお休み、今もゆっくりめでやっています。
シショーはお休みなく、しかも寝る間を惜しんで原稿を書いたり、行事への出席、お客さんの段取りや対応。
わたしは、かすみ草だけでも心身に余ってしまっているから、なんだこの人は・・・と、
改めて驚愕と尊敬が入り交じった気持ちでいます。
でも、やっぱりシショーも、途中体調崩したり、夜に足がつって起きたりしている。

「銀河」
お花の感じと、名前がぴったりだと思う。
シショーは名付けが上手。

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かすみ草も山場を超え、このあと一時穴が空いてしまいそう。
望むことではなかったけれど、合間に藍染めとかできるかな、と、ちょっと楽しみにもしています。

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# by morinokasumi | 2018-08-31 04:25 | 暮らし

からむし、はじまり。

かすみ草の出荷が少なくなって、からむしのことをやる隙間が、できてきました。

まず、山の神さまへご挨拶。
これは、自分のなかの決まりごと。

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今日からはじめます。
よろしくお願いします。
それから。
暑気でお休み中のセイイチさんが、早く元気になりますように。

いつもと違うこと、神さまに伝えて、胸がつまった。
当たり前じゃないってことが、改めてこころに刺さる。

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今年の、おあたごさままつり。
いつからか、ミヨコさんが登らなくなり、いつからか、セイイチさんが杖をついて登るようになり、
今年は、「先に行け」って、ゆっくりゆっくり後ろを歩くようになった。

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「おあたごさまに、登らなかったって年はある?」
「ねぇなぁ。80年は登ったぞ」

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というわけで、ひとりで刈り取りへ。

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ここ5年くらいは、ほとんどセイイチさんにやってもらっているから、手際が悪い・・・。
約一時間、汗だくで刈り取り。

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池につける。
これだけ雨が降ってないのに、よく山の水が切れずに来てくれるなぁと思う。

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ヒキバの準備。
今まで苗のハウスで引いていたけど、やっぱり暑くて、今年は小屋のなかにこしゃって(作って)もらった!

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今年は、バンジョーのヒキイタを使う。
亡くなったあと、娘さんからいただいて、でも、去年はもったいなくて使えなかった。


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からむしには、いろんな人の存在が重なっている。
だから、たいせつなんだと思う。


# by morinokasumi | 2018-07-24 21:06 | 暮らし